2015年09月23日

後継者が押さえておきたい、人の持つ「変化への抵抗感」とは?

こんにちは。
後継者の軍師認定コンサルタント(1級)、エグゼクティブコーチの笠井智美です。

「経営は人」と、よく言われますよね。

どんなに素晴らしい戦略を立てても、常に変化する環境をどう捉え、
実際に人がどんな動きをするのか、もしくは動かないのかによって、
結果が全く変わってきます。

後継者ご本人はもちろん、周りを取り巻く「人」に対してどう臨むかも、
事業承継や後継経営において重要になってきます。

今日は、後継者が経営改革を始めようとするときに、
“人”について押さえておいていただきたい観点をお伝えします。


後継者の方のご相談にのっていると、
会社のために良かれと思っていろいろと問題点を指摘したり、
会社のためを思って新しいやり方を提案したのに、
現社長や社員さんたちの反発を食らい、
孤立してしまったというお話を聴きます。

あなたも、もしかしてそんな渦中におられませんか?

このことには、
私たち人間の「生き物としての本能」が深く関係しています。

生物である私たちには、恒常性維持の本能が備わっています。

これは身体や精神を、一定の状態に保つ役割を果たしていて、
環境が変化する中でも何とか現状を維持して、
自分の状態が一時的に変化を迫られたとしても何とか元に戻して、
自分が生きられると“信じている”枠組みや状態で、
生き続けようとする力でもあります。

組織や学校や家庭の中で日々飛び交っている、
「ああしなさい。こうしなさい。」
様々な指示や命令や指図のコミュニケーション。

これが時には、「あなたは、そのままではだめだ。」という、
“自分という存在を否定するメッセージ”として届いてしまうことがあります。

今のままを否定し、
相手にとって“今生きている”という、
ある意味“生き物としての正解”を否定し、
「あなたは、そのままではだめだから、変わりなさい。」
というメッセージとして、
恒常性維持の本能を司る脳が認識してしまうのです。

それは生物としての「存在の否定=命の危険」ということでもあります。
自分の存在を否定されると、脳の仕組みとしての自己防衛システムが作動します。

自分を正当化したり、相手と敵対したり、 感じないふりをしたり、
人は様々な形で自己防衛をし、様々な形で自分の存在証明をしようとします。

逆に、相手のこれまでの業績や取り組みを尊重し、
相手を認め感謝することは、相手の存在(命)を肯定することでもあります。

存在を肯定されれば、人の本能は「命が安全、安心である。」と感じます。

そして、自分の存在を肯定してくれる相手、わかってくれる相手を、
私たちは信頼しますよね。


現社長や社員さんたちも、
信頼する相手の言葉には耳を傾けてくれるでしょうし、
自己防衛にエネルギーを奪われずに、
会社の目指す方向を理解して、アイディアを出してくれたり、
協力してくれたりするでしょう。

これから先の未来、
新しい価値を生み出し続けていくために後継者が行う経営改革は、
みんなの力を引出すチーム力や組織力で実現可能となっていきます。

それを創り出すのが後継者のリーダーシップです。

そのために、人が持つ“変化への抵抗感”を踏まえて、
経営革新へのコミュニケーションを起こしていきましょう。


posted by tomomi at 13:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 後継者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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